岩木山周辺には岩木山の恵みにより多くの温泉が湧き出ており、その泉質もさまざま。湯宿が立ち並ぶ嶽温泉郷や百沢温泉郷、閑静な山麓に点在する湯段や羽黒温泉、丘陵や街なかにたたずむ公衆温泉など、特徴豊かな温泉が揃っています。
嶽温泉郷
延宝2年(1674)に開湯し、江戸時代の温泉番付にも名を連ねるなど全国的に有名な温泉地。昔は弘前藩によって篤く保護されました。殺菌作用に優れ、水虫や湿疹など皮膚病の療養泉としても知られています。肌の弱い方は上がり湯をするのがおすすめ。
●泉質/酸性・含硫黄-カルシウム-塩化物泉
百沢温泉郷
江戸時代から温泉が湧出していたとされており、昭和以降に温泉の掘削技術向上により温泉が増加しました。豊富な鉄分と塩分を含んだ赤っぽい湯で、湯冷めしにくい「熱の湯」。湯量が豊富で各施設が独自源泉を使用しています。
●泉質/ナトリウム・マグネシウム・カルシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
湯段温泉郷、羽黒温泉郷
どちらの嶽温泉のほど近くにありながら泉質は全く異なり、鉄分が豊富で柔らかい入り心地が気持ちいい温泉です。
湯段温泉は黒滝渓流の自然美も楽しめる閑静な温泉郷で、柴田勝家の家臣の子孫によって享保9年(1724)に開かれました。かつては嶽温泉の長湯治のさい、肌を整えるため湯段温泉にも入浴することが多かったといいます。
羽黒温泉は岩木スカイラインのほど近く、森に包まれた別荘地のあたりで、普段の生活から離れたひと時を過ごせる宿が揃っています。
●主な泉質/ナトリウム・カルシウム・マグシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
岩木・里の温泉
岩木山麓には温泉郷の他にも、個性も泉質が全く異なる一軒宿の温泉が揃っています。
三本柳温泉は岩木山神社から南方へ少し下った場所にある温泉地。開湯は文化2年(1805)で、薬師如来の霊夢によって授かったと伝わります。温泉が湧出する地蔵森にあった延命地蔵にちなんで、古くは「延命柳の湯」と名付けられました。
●泉質/ナトリウム・マグネシウム-塩化物・炭酸水素塩泉
平野部には「モール温泉」系の温泉が点在。モール温泉は地下に堆積した植物性の層を通って湧出する温泉の通称で、世界的に希少とされています。温泉は、環境に応じて様々な成分が混在するので、泉質が同じでも源泉ごとに特徴が異なります。自分にあった温泉を探してみませんか。
●主な泉質/ナトリウム-塩化物・炭酸水素塩泉
温泉パンフレット「岩木山麓、癒しの温泉たち。」(岩木山観光協会)より抜粋
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